学校法人南陵学園小野和利理事長は、和歌山南陵高校 組合分会長(副校長)の懲戒解雇を直ちに撤回しろ!
●和歌山南陵高校で何が起こっている?
和歌山南陵高校で起こっている事態については、マスコミでも頻繁に取り上げられているので、ご存じの方もいらっしゃると思います。高校無償化のために国から支給されている就学支援金の保護者への未還付、教職員の給与の遅配、ガス料金未払いのために学生寮のガス供給のストップ等々。他にも、各種税金の滞納や、私学共済(一般の会社で言えば社会保険料)の長期滞納などが明らかになっています。乱脈経営としか言いようがありません。和歌山県でも問題となり、仁坂吉伸知事が6月14日の県議会一般質問で「大変遺憾な事態。生徒を守る立場で、引き続き指導を重ね、必要な対処をしていく」と約束したことが報じられています。(裏に続く)
●教職員が小野和利理事長に説明会開催を求めて授業停止!
和歌山南陵高校を運営している学校法人の理事長である小野和利氏は、経営状況や今後の見通しについて、今に至るまでまともな説明はしていません。「近々事業承継をして理事長を退任する」、「事業承継にともない寄付金が入金される予定なので、それで債務を清算する」という雲をつかむような文書を学校や保護者に送り付けるだけで、今年4月以降一切同校に顔も出していない状態です。しかも、事業承継と寄付金入金の話は以前から出ていましたが、その都度白紙戻ったり、延期されたりしており、さっぱりわからないのです。実際のところ、誰が事業を承継する予定なのか、寄付金がいくら入るのか、一切分からない状態です。
和歌山南陵高校の教職員は、保護者からの問い合わせにも答えられず、自分たちの給与すら支払われないという状況に直面し、小野和利理事長に対して「教職員説明会」、「保護者説明会」の開催を求め、理事長がこれに応じない場合は教育活動を一部停止すると通知しました。そして、実際に5月11日の授業を停止したのです。このことはマスコミでも大々的に報じられました。
●組合分会長に対して、自宅待機命令…懲戒解雇通知!
組合分会長は副校長の役職にあり、授業停止を決定した職員会議のまとめ役でした。校長を兼務している小野和利氏が一切学校に顔を出さないのですから、立場上当然です。
授業ボイコット直後の5月13日と5月17日、学校法人南陵学園の代理人と称する弁護士から、組合分会長に対し、7項目の質問を記載した書面が送られてきました。組合としては、この質問状が、懲戒処分のための手続きの一環であると考え、組合分会長に対して回答を留保するよう指示しましたが、学校法人南陵学園代理人と称する弁護士らは、5月20日、組合分会長に対し自宅待機を命じ、6月3日、懲戒解雇を通知したのです。私たちは授業ボイコットに対する報復であり、かつ、教職員らに対する見せしめだと考えています。
●学校法人南陵学園は、組合分会長の懲戒解雇を直ちに撤回しろ!
こんな暴挙は断じて許せません。組合分会長は、組合の支援の下、6月16日に懲戒解雇の無効等を求めて大阪地方裁判所岸和田支部に仮処分の申立てと提訴を行いました。
また、組合でも、学校法人南陵学園が団体交渉に応じる姿勢を見せていないことについて、大阪府労働委員会に不当労働行為救済申立てを行っています。
私たちは、小野和利理事長が組合分会長の懲戒解雇を撤回し、誠実な対応を取るまで、徹底的に闘うつもりです。
●一刻も早く学校運営の正常化を!
最大の被害者は生徒とその保護者です。還付されるはずの就学支援金などが支給されないばかりではありません。先行きがまったく見えないどころか、学校が存続するか否かもわからないのです。また、教職員に対しても今年4月、5月と2カ月連続で給与の遅配が続いており、6月分の給与が支払われるかわかりません。
まずは、小野理事長が学校に出向き、教職員と保護者に対してこれまでの経緯を謝罪した上で、経理状況や事業承継についての今後の見通しなどについて具体的に説明することが必要だと考えます。そして、預り金の流用などがあった場合にはそれを清算したうえで、法人本部がある静岡県や学校がある和歌山県とも協力しながら、速やかに事業承継を進めることが必要だと考えます。
住民の皆さんにも是非、ご理解とご支援をお願いいたします。
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